汎用機からオープンシステムへのマイグレーション
概要・特徴
汎用機のシステム資産をほぼその形態のままオープンシステムへとアップグレードするマイグレーションの実現。
いわゆるレガシーシステムである汎用機システムは、安定性、信頼性がある反面、システム維持コスト、メンテナンス性の悪さ、将来的な技術者不足等で大きな不安を抱える企業が多い。
近年、こうしたレガシーシステムを、低価格化、高性能化が進むWindowsシステムやUNIXシステムにアップグレードする動きが進んでいる。
長年の運用により最適化されたシステムを再構築するのではなく、操作性、運用方法も安定した従来の方式に近い形で実現することが、マイグレーションの最大のメリットである。
汎用機システム
オープンシステム
システム導入の背景・目的
長年の運用で最適化された既存のシステム資産(データ、プログラム)を活かし、メンテナンス性が高く、運用コスト(維持費用)を抑えることができるオープンシステムに短期間で安価にアップグレードすることができるため。
また、既存の汎用機システムと同等の安定性、信頼性を確保することができるため。
詳細
COBOLで記述されたプログラムは変換ツールなどを利用してオープンシステムで動作するプログラムに変換する。
ファイルはプレーンファイルへ、データベースはOracleデータベースへ、JCL(ジョブ制御言語)はバッチファイル/シェルスクリプトへ、帳票系はSVF(帳票開発支援・運用ツール)などへ、オンライン端末はブラウザ/クライアントプログラムへそれぞれ移行する。
クライアント
Windows系 C/SクライアントまたはWebクライアント
ファイル
- 順編成⇒プレーンファイル
- 索引編成、相対編成(直編成)⇒Oracle
- RDB、ネットワーク・構造型DB ⇒Oracle
- EBCDIC等⇒ASCII/SJIS等
AP
ホスト系COBOL⇒Pro*COBOL、OPEN系COBOL
APサーバ
通信制御ミドルウェアおよびWebLogicで従来のロジックを踏襲したAPを組み込み。
バッチサーバ
運用制御ミドルウェアでジョブネットを実現。
帳票サーバ
帳票制御ミドルウェアで帳票出力を制御。
DBサーバ
既存のコーディングをそのまま活かす為に、Oracle PKG・Trigger等を使い、ファイルシステムが行っている制御およびAPのインターフェイスを実現(索引ファイルのインデックス作成、処理結果を従来の戻り値に変換してAPに返却する等)。
DBも同様に、従来使っていたDBの動作とインターフェイスを実現する。
これにより、AP側は従来のロジックをそのまま使うことが出来る。
Webブラウザ
IE(Internet Explorer)等
小規模システムから大規模システムまで柔軟に対応可能。